育児のための衣服の条件④

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赤ちゃんだってオムツは嫌いだ

オムツは衣服ではないのですが今回はオムツについてお話します。
オムツ、あんな物、私たちなら一分一秒も着けてはいたくないでしょう。そのとおり。赤ちゃんもそう思っているのです。オムツはまったく親の一方的な都合で当てているものです。私たちは、赤ちゃんにお願いをしてオムツを当ててもらっているのだということを忘れてはいけません。
だからオムツはちょっとでも濡れたら、すぐ取り替えなければならないのです。そのようにしていると、赤ちゃんも濡れたオムツの気持ちの悪さを早く覚え、結果としてウンチやオシッコを早く教えるようになります。

下痢をしている時は  特に赤ちゃんが下痢をしている時は、注意を怠らず、下痢便が出たらすぐに取り替えてやることが肝要です。この場合は、単にオムツが濡れて気持ちが悪いからというばかりでなく、下痢便のせいでお尻がタダレることがよくあるからです。さらにそのタダレはオムツカブレの原因になります。
オムツを取り替える時の手順は、汚れたオムツを外してお尻をきれいにぬぐった後、洗面器とかタライなどにお湯をとって、お尻を浸し、よくゆすいでから次のオムツを当てる、これがコツです。もちろんシャワーでもいいのです。こうしないと下痢便をお尻から完全に取り去ることはできません。この時、石けんを使う必要はありません。ゆすぐだけでいいのです。  また、単に濡れたタオルで拭くだけにしている人がいますが、これはやらないよりはましですが、ほとんど効果は期待できません。だから下痢便が出たらそのつど必ずお尻を洗わなくてはいけないのです。仮に少しタダレかかっていても、便の出るたびに洗っていればすぐ治ります。

カブレとタダレ  オムツカブレはタダレがもとで起きるのが普通なので、タダレを起こさないようにすればカブレも起きません。それでもオムツカブレを起こしたら、ばい菌がついたか、菌類(ほとんどの場合カンジダ)がついたかのどちらかなので、皮膚科か小児科へ行きましょう。素人判断で間違った薬をぬると悪化させることがあります。
また、タダレの場合もカブレの場合も、ベビー用のパウダーは無用です。タダレやカブレのときは状態を悪化させるし、正常なときでもパウダーのついた身体が汗やオシッコで濡れると、パウダーは汗やオシッコを吸収して小さなかたまりになるか粘土状になります。そうすると結果的に赤ちゃんは汗やオシッコのエキスを身につけていることになるからです。
その上ベビー用のパウダーにはさらに心配なことがあります。それは母親が赤ちゃんの衣服やオムツを取り替えるときなど、パウダーの入れ物にふたをするのをうっかり忘れて赤ちゃんの頭や手のそばに置いたとき、赤ちゃんが手をばたばたさせてその入れ物をひっくり返し、パウダーが赤ちゃんの顔に多量にふりかかることがあります。このとき赤ちゃんがパウダーを吸い込んで、それが気管に入ることがよくあるのです。これをやったら大変です。この気道内異物は死亡率が非常に高いのです。