世界中の子どもたちを惹きつける絵本、「かいじゅうたちのいるところ」
お馴染みになりました、
こども冨貴堂さんにご協力頂いている絵本の紹介です。
今月は、テーマを決めず
代表の土井さんに好きな絵本を選んでもらいました。
まずは、1975年の発売以来、
世界中の子どもたちを惹きつけてやまないセンダックの代表作、
「かいじゅうたちのいるところ」です。
やんちゃな主人公マックスは、
お母さんに怒られて、
夕食抜きで寝室に放り込まれてしまいます。
すると寝室はいつの間にか森になり、野原になり、
波がざぶりときて船が…辿り着いたのは怪獣たちの島でした。
ページをめくる毎に
現実の世界から少しずつ少しずつ
空想の世界へと入り込んでいくマックス。
怪獣たちと踊ったり遊んだり、空想の世界で大暴れしたあと、
淋しくなったマックスが戻ってきた部屋には
お母さんの温かい夕食が…。
「マックスの夕食をそっと用意してくれている
お母さんの愛情が下地にあって、
想像の中で大暴れしている。
この本には“安心”があるのよ」と、こども冨貴堂の土井さん。
文章が少ないぶん、
迫力ある絵が語りかけてきます。
子供の創造力の素晴らしさ、
そこで思いっきり大暴れ。
現実から逃げているようで、
実は逞しさを培っているのかもしれません。
読むと、自分の子供時代を思い出します。
子供の心のドラマを描いた一冊です。
『かいじゅうたちのいるところ』
作・絵 / モーリス・センダック
訳 / じんぐうてるお
出版社 / 冨山房
定 価 / 本体価格 1,400円+税
児童書専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)
住 所/旭川市7条通8丁目買物公園
電話番号/0166-25-3169
営業時間/10:00~18:30(年末年始を除き無休)