月別アーカイブ: 11月 2013

旭川冨貴堂がお勧めするこの「2」冊!

旭川冨貴堂が今回お勧めするのは『記憶障害の花嫁』『かんたんがおいしい!』の2冊です。

記憶障害の花嫁
記憶障害の花嫁
著 者 / 北海道放送報道部取材班
出版社 / 小学館
価 格 / 1,470円 (税込)

まず1冊目の『記憶障害の花嫁』は、高校生の時に意識不明の重体となる交通事故にあい、
一命は取り留めたものの重度の記憶障害と車椅子での生活という、大きなハンデを背負って生きていくことと
なった女性がそれでも前を向いて歩んでいく姿を「北海道放送(HBC)」の取材スタッフが追い続けたものです。
2006年より5回にわたってTV放送されているためご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大きなハンデを抱えながらも、大学進学、結婚、出産と夢を追い、人を愛し、一生懸命に生きた女性の物語です。

 

かんたんがおいしい!
かんたんがおいしい!
著 者 / 足立 洋子
出版社 / 新潮社
価 格 / 1,260円 (税込)

2冊目にご紹介するのはNHK『あさイチ』でスーパー主婦として一躍有名になった、
足立洋子さんの『かんたんがおいしい!』です。 
掲載されている77品のレシピは、
材料も調理も「かんたん」をテーマに構成されています。「家にいつもある、すぐに手に入る」材料や
調味料を「素材を生かして」調理する。シンプルなものこそおいしいという足立さんの想いが伝わってくる1冊です。

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劇場版 SPEC 結 〜漸ノ篇〜

シネプレックス旭川にて絶賛公開中!

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SPECシリーズ完結編!!

全ての謎が2部作で明かされる!

〜これまでのSPEC

人類の中枢を担う権力者たちがSPECホルダーを殲滅する為

シンプルプラン”を実行に移そうとしていた。それに対し

一十一(にのまえじゅういち)によって組織化された

SPECホルダーたちは、人類との覇権争いに乗り出し、

ファティマ第三の予言が示唆するように「SPECを持つ者」

と「持たざる者」との人種間戦争が始まった。

戦いによって仲間たちが傷ついていく中、一十一(=陽太)の姉である

当麻紗綾(とうまさや)は、SPECホルダーと人類との間で苦悩し、暴走する

自らのSPECに蝕まれていた。しかし、それでも刑事としての

あるべき姿に向かって瀬文焚流(せぶみたける)と共に突き進んだ。

戦いの末、一十一との死闘に勝利したように思えたがその一十一は

人工的に造られたクローンだった。戦いはまだ終わっていなかったのだ!

本当の敵はいずこに!?傷ついた当麻と瀬文には、さらなる過酷な

戦いが待っているのだった・・・。

監督/堤幸彦

出演/戸田恵梨香、加瀬亮、北村一輝、向井理、大島優子、竜雷太

© 2013「劇場版SPEC ~結~ 漸ノ篇」製作委員会

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衝撃の人間ドラマ「凶悪」、旭川出身の監督が舞台挨拶

すべては、ある死刑囚の告白から始まった。

死刑囚の告発をもとに、ジャーナリストが闇に葬られようとした殺人事件を暴き出し、犯人逮捕へと導くまでを綴った

ベストセラー・ノンフィクション「凶悪 ある死刑囚の告発」を映画化した「凶悪」。

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事件究明に憑りつかれたように、変貌していく主人公のジャーナリストを若手の実力派俳優の山田孝之、

死刑囚を抜群の存在感を出すピエール瀧、良き家庭人の裏に残酷な殺人者の顔を隠す事件の首謀者を

リリー・フランキーが熱演しています。

 

9月21日から全国78館で上映され、すでに興行収入1億6千万円を突破。

旭川でも、10月19日から11月1日までシネプレックス旭川で上映されました。

 

この映画を撮った白石和彌監督(38)は、旭川出身者。

公開初日には、白石監督の凱旋舞台挨拶がありました。

司会進行がFMリベールのパーソナリティ川島玄起さん。

故郷・旭川の人たちへ向け、映画への熱い思いや撮影のエピソードなどを語ってくれました。

その模様の一部をご紹介します。

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Q まずは、本日劇場に足を運んで下さった皆様に一言ご挨拶をお願いします。

◎念願の旭川での上映

今日は本当にありがとうございます。全国的には先月の21日から公開していましたが、なかなか旭川での上映が決まらず、日活の会社の方にも「どうなっているんですか?」と何度も何度も確認しながらこの日を決めて頂きました。シネプレックス旭川さんで上映できたことを、すごく嬉しく思っています。今度の作品は2作目で、1作目の「ロストパラダイス・イン・トーキョー」(2010年)は、札幌では公開できたんですが、旭川では機会に恵まれず残念に思っていました。ようやく旭川で出来たことは、本当に念願でしたので嬉しかったですね。ありがとうございました。

 

Q日本の闇の部分を暴き出した映画で、骨太と言う表現が似つかわしいと思います。大ヒットと言うことで、ご感想をお願いします。

◎すでに、全国12万人を動員

今、全国で12万人が見て下っていて、なかなかこういう際どいというか激しいエッジの効いた映画は日本映画を含めて無いなかで、これだけ見て下さったということは嬉しいです。また、逆に言うと、こういう映画を見たい人ってやっぱりいるんだなって思うんですね。今、邦画だけじゃなく洋画も含めて、映画館に足を運んでくれる人が少なくなっている現状の中で、今の日本映画を含めて一石を投じられたのかなと思います。

 

Q今日は若い方も見に来ていますが、若い方がこういった作品を見ると言うのは、意外だなと思うのですが?

◎誰かに見てほしいと思える映画に

映画がヒットする一つの条件って、デートムービーと言って、カップルで見に来たりというのが、一つの原動力です。そういう意味では、映画を作った時にデートムービーにもなり得るんじゃないかなって、ちょっと思ったんですね。周りからは、『無理だよ』って言われましたけど…。それは何故かというと、見終わった後に語りたくなる映画、『これ、とにかく面白い』って言いにくいけど、『とにかく誰かに見て欲しい』って思えるような映画にはなったかなと思うのです。そういう意味では「デートムービーに、意外になった」って言われます。僕の思惑が当たったのかなって、ちょっとだけほくそ笑んでいるんです(笑)。

 

Q山田孝之さんと池脇千鶴さんの若い夫婦の物語も綴られていて、

男女間のあり方や家庭生活をどう築いたら良いのかなども考えさせられる部分があるのかなと思いましたが?

◎家族の在り方を

この映画はただ暴力を描いているのではなく、そこにあるのはやっぱり、『家族の在り方』です。被害者になっていくご老人は社会や家族から切り離されて、一方で凶悪と思われる二人は、疑似家族というか、家族を大事にしている。そして、主人公は自分の母親を今どうしようかという狭間にいる。今の日本の社会の中での『家族の在り方』と言うのが、一つこの映画の中にはあるかなと思って作っていました。

 

Q主人公を演じた山田さんの表情が、物語が進むにつれ、どんどん変わっていきますね?

◎稀有な存在

主人公の山田さんは、この世代では完全に頭一つ飛び抜けた役者さんですね。どこか骨太の役者さんが少なくなってきている中で、稀有な存在感だなと一緒に仕事してすぐに感じました。

 

Q瀧さんやリリー・フランキーさんの演技も印象に残りました。芝居は監督が一つ一つ演技を付けられたのですか?

◎自然体が出す凄味

この御三方も含めてそうなんですが、そんなに一つ一つ事細かに演出するというよりは、作品の中ではどういう位置づけ、立ち位置なのかという話をしたら、後はそれぞれ良い感じに解釈してやってくれたので、細かくやったと言うことはなかったですね。瀧さんとリリーさんは、職業役者ではないですよね。山田さんは完全に職業役者・俳優ですけど、瀧さんはアーティストですし、リリーさんも基本的にはイラストレーターと言う本職があります。最近は色々な良い作品に俳優として出られているけれど、なんていうか、役者として自分をどう見せようという欲がないんですよ。その自然体のところが、ふとしたところの凄味になってくるのかなぁと、すごく感じました。

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Q池脇千鶴さんの演技も凄味がありました。

◎最後の最後に持っていける力

池脇さんとは助監督時代も仕事をしたことがあって、やはり最後の最後に持っていける力があるんですね。作品を破壊しかねないぐらいの芝居の強さがあるんです。この作品では出番が少ないんですが、やはりこの役の奥には、三人とどこかで対峙して見せなきゃいけない強さが必要だと。その時に、これは池脇さんしかいないと思ってお願いしました。出番自体は変わらないんですが本当は池脇さんのセリフは、この5倍くらいあったんです。何故かというと、一つのことを僕が訴えたいがために作ったセリフは、「出番が少ないからこれぐらい言わせないと伝わらないだろう」と思って、脚本上は書いていたんです。でも、彼女の強さだと、一言でだいたい済んでしまう。だから、編集で切ったんですよ。試写で池脇さんが見たとき、こんなに切りやがってと思ったと思います(笑)。後日、取材でご一緒したとき、「あれはこうだったんですよ」と説明して、また出てくれるって言ってたんで、良かったぁと思って(笑)。

 

Q女優さんで言えば、白川和子さん、吉村実子さんの存在も大きいですね。

◎日活100周年記念に

一昨年、日活と言う会社が出来て100周年だったんですね。100周年記念映画と言うのを幾つか作っていて、「凶悪」も脚本作っている途中で、これも100周年記念映画だと。せっかく100周年の記念ということで作るのではあれば、僕も映画を学んでいく中で日活の多くの名作に勉強させてもらった身として、ずっとファンだった吉村さん、吉村さんは今村昌平監督の秘蔵っ子ですし、白川さんは日活ロマンポルノの大スター女優で日活の屋台骨を支えた女優さんですので、思いきって、僭越ながらオファーしたら御二方とも是非と言うことで、出て頂きました。

 

Qクリスマスシーンの意図は?

凶悪な二人こそ家族を大事にしているっていうか、それが今の社会にとって皮肉だなぁと思ったんで、あそこは思い切って真逆の温かいシーンにしてやろうと思いました。
彼らのコミュニティとしての温かさみたいなものが出れば良いかなと思います。

 

Q驚異的な殺人の影に、日常的にも小さなきっかけによっても、人は罪を犯してしまうというメッセージ性を感じましたが?(会場の質問から)

◎灰色の部分を描きたい

暴力って、誰の心にも潜んでいるのかもしれないし、普段僕たちが生きている中で、何もなければ平和な社会のように感じていますけど、一歩そこからずれたときに、もしかしたら自分や自分の愛する人が、被害者だったり加害者になる危うさと言うものがあると思うんです。その不安定さと言う社会を象徴するために、特に池脇さんの役はいてもらいました。人間それぞれの危うさにそれぞれが気付いて、暴力をもちろん肯定するわけではなくて、人間ってバカな生き物じゃないんで、それに気づいていれば、それぞれ調整して生きていければ良いな、と言うようなメッセージは込めたつもりです。「凶悪」というタイトル通り、人間の善と悪の境目ってなんだろう、というのが一つのテーマだったんです。それって、ヒーロー者の映画やドラマを見ていても、勧善懲悪で白か黒で物語って分けていますけど、でも実際、人間ってそういうものじゃないだろうと。おそらく灰色の部分で、それぞれに善があり、それぞれに悪がある。それは人間だけじゃなくて、たぶん僕たちが生きている社会そのものも…。どこかで灰色の部分で、なんとなく良いのか悪いのか分からないまま進んでいる。この社会の在り方だったりとか、その灰色の部分を描きたいなと言うことがありました。藤井(主人公)が木村(主犯)と向き合って、さらに追っかけようとしていることすら、善であるのか悪であるのか分からない。多分それは、見ているお客さんそのものに届けば良いかなと思います。

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日常の隣に、潜んでいる闇の部分。

人間そのものが持っている凶悪さとは?

白石監督のメッセージを感じ取ってください。

《取材協力》シネプレックス旭川

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