入選 『ララとケンのなかなおり』 下村 玲華ちゃん(小学3年生 8歳)
あるところにララちゃんという八才の女の子がいました。その子はリボンとスイーツが大すきでした。
ある時おやつに大こうぶつのプリンを食べていたら、子どもべやから
「どうしよう。こわれちゃった」
という声が聞こえてきました。弟のケンです。ケンは六才です。ララちゃんはいそいで子ども部屋に行きました。すると子どもべやではケンがララちゃんの大すきなお人形のリボンをこわしていました。
ララちゃんは人形をひったくり、ケンにどなりました。
「どうしてこんなことをしたの!」
するとケンは
「あそんでいたらこわれちゃった。ごめんね」と言いました。
でもララちゃんは
「そのお人形は一番のお気に入りなのに。ゆるさない!」
とないてリビングに行きました。それからばんごはんまでの間、ケンは子どもべやから一ぽも出ません。ララちゃんはちょっとさびしいと思いました。
その日から二日たちました。二人はまだ口をきいていません。ララちゃんはケンに手紙を書きました。
手紙はこうです。
「ケンへ
どなったりしてごめんね。
いっしょになかよし公園へ行こうよ。
まってるからね」
その手紙をケンのつくえの上におきました。
さっそくスカートをぬいでずぼんにはきかえてぼうしをかぶってなかよし公園に行きました。そして公園の入り口でまっていました。少しするとララちゃんの友だちが三人来ました。
みんなは「いっしょにあそぼう」と言いましたが、ララちゃんは
「今日はあそべないんだ。ごめんね」と言いました。
それから少ししてケンがきました。ケンはうれしそうでした。そんなケンを見たララちゃんはもっとうれしくなりました。
「ぶらんこをしたりおにごっこをしたりかくれんぼをしたりしてあそびました」
たくさんあそんでいるうちにもう夕方です。
ララちゃんとケンは手をつないで帰りました。