こども冨貴堂

秋色の絵本 ~もりのてぶくろ~

静かな秋の日に、そっと手にしたい絵本「もりのてぶくろ」。

選んで下さったのは、いつも絵本の情報を教えてくれる「こども冨貴堂」さん。
今回も、絵本を開いて、
お部屋に飾っておきたくなる一冊です。

秋の森に落ちていた、黄金色に光る1枚の落葉。
まるで、手のひらのようなキレイな葉っぱは、
秋色の森の中でも輝いて見えます。

そこに通りかかる動物たち。
ネズミやウサギや、キツネにクマ。
通りかかった動物たちは、
「わぁ、きれい」 「すてきだぁ」と言いながら、
そっと葉っぱに手を当ててみます。

読んでみて感じることは、
美しいものは、どの生き物にも綺麗に見えるんだなぁということ。
自然の美しさは、生きているもの全てが共有できる美しさ。
そして、どの動物も、自分の掌に合わせてみて、
「てぶくろみたい」と、同じ思いを抱くのです。

ネズミやウサギには大きくて、クマには小さすぎた葉っぱの手袋。
さぁ、この綺麗な葉っぱにピッタリの手は誰でしょう?

柔らかな色彩で描かれた絵は、キノコや木の実、小鳥、蝶や秋の花など、
森の世界を優しく描いています。

秋の森は、宝箱のよう。
貴方も、秋の森に
素敵な手袋を探しに出かけませんか。

 

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「もりのてぶくろ」
文 八百板洋子
絵 ナターリヤ・チャルーシナ
福音館書店
価格840円(本体価格800円)

 

児童専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)

住  所/旭川市7条通8丁目買物公園
電話番号/0166-25-3169
営業時間/10:00~18:30(年末年始を除き無休)

旭川市7条通8丁目

秋色の絵本 ~きんいろあらし~

いつも素敵な絵本を紹介して下さる「こども冨貴堂
さんから、
秋に読みたい絵本を教えてもらいました。
題して、「秋色の絵本・紹介シリーズ」、3回に分けてお届けしますね。

1冊目は、名前もステキな「きんいろあらし」

柳の木の下にある小さな村「やなぎむら」に住む、小さな虫たちのお話です。
優しいタッチの色鉛筆で描かれたやなぎむらには、
可愛い虫たちがいっぱい、一生懸命に仲良く生きています。

ばったの「トビハネさん」
かたつむりの「キララさん」
くもの「セカセカさん」と、
登場する虫の名前も愛らしいんです。

ある秋の日、やなぎむらにやって来たすごーい嵐。
金色に輝く柳の葉が渦を巻き、むら一面に吹き荒れます。
嵐が通り過ぎると、
柳の木の下は落ち葉でいっぱい。
あ、たいへん!
セカセカさんが池の中に飛ばされている!
でも、虫たちは誰も泳ぐことが出来ません。
さぁ、みんなはどうやってセカセカさんを助けるのでしょう?

バッタやかたつむり、みんな姿かたちは違うけど、
生き物どうし助け合う姿が、ほのぼのと描かれています。

北風に吹かれても、気持ちはほんわか。
そんな絵本です。
色鉛筆で書かれた小さな虫の世界は、とっても繊細。
植物の描写や、
帽子を被っている虫や
スカートをはいている虫など、
じっくり見ると、小さな発見がいろいろ。
細部までゆっくりと楽しんでくださいね。

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「きんいろあらし」
作 カズコ・G・ストーン
福音館書店
価格840円(本体価格800円)

児童専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)

住  所/旭川市7条通8丁目買物公園
電話番号/0166-25-3169
営業時間/10:00~18:30(年末年始を除き無休)

旭川市7条通8丁目

夏の夜空を見上げながら 絵本を読もう NO.2

夏のキャンプ場で、あまりの星空の美しさに、

目を奪われたことはありませんか?

満天の空一面に瞬く、降り注ぐような星。

街の明かりから離れると、それまで見えなかった小さな星も

たくさん輝いていたことに気づきます。

さて、「こども冨貴堂」さんがご紹介するおススメの絵本。

今回は、星がついてくるステキな絵本です。

 

「星空の話」

星空への旅を、道案内。

何といってもイチバンの驚きは、表紙カバーを外して広げると

カバーの裏が特大の夜光星座ポスターになっていること!

星座が夜光インクで書かれているので、お部屋の電気を消すと光を放ちます。

天井や壁に貼ると、自分の部屋がプラネタリウムに変身。

外に出なくても、雨が降っていても、星空を楽しむことができます。

 

内容は、天文学からわかる宇宙の仕組みや星座の神話や伝説など、

星座ウォッチングの優しい入門書。

 

登場人物は、おじいさんと孫のカズくんとさきちゃん。

山に星を見に行った3人。おじいさんの言葉で、

分かりやすく星のアレコレを教えてくれます。

 

作者の関口ジュンさんは、漫画家であり、占星学研究家。

かしこまらずに、星を見る楽しさを伝えています。

 

絵本を読んで思うのは、

星を見ることで、自分が大きな宇宙にいると感じること。

星は宇宙への入り口かもしれません。

星空の話
星空の話
文・絵  関口ジュン
福音館書店  1,575円(税込)

 

児童専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)
住  所/旭川市7条通8丁目買物公園
電話番号/0166-25-3169
営業時間/10:00~18:30(年末年始を除き無休)

旭川市7条通8丁目買物公園

夏の夜空を見上げながら 絵本を読もう NO.1

まだまだ暑い夏。

夜、全開に開けた窓から綺麗な星空が見えます。

そんな夏の夜空を見上げながら読みたくなる絵本を、

「こども冨貴堂」さんに教えていただきました。

二冊あるので、二回に分けて紹介しますね。

 

まずは一冊目。

「いつでも星を」

 

空にある星をつかまえたい。

子どもの頃、誰しもが思ったことのある夢。

そんな夢を叶えたようなステキな表紙の「いつでも星を」。

少女が精いっぱいに空へと伸ばしたカゴに、キラキラと星が落ちてくる可愛い絵に、

吸い込まれるようにページをめくります。

 

空の星には手が届かないけれど、

キラキラ光る紙を星形に切れば、自分だけの星。

それによく見ると、星は自分の周りにもいっぱい。

木を覆う緑の苔も

ひらひらと舞う雪も

みんな、キラキラ光る星。

 

そんな風に、柔らかな絵が、優しく語りかけてきます。

 

雨の日も 曇りの日も 見えないだけで、

星は変わらずにある。

 

貴方の周りにも きっとたくさんの星が輝いているはず。

 

そう考えると、表紙の絵は、

空から星が落ちているのではなく、

少女が見つけて集めた星々が、空に飛んで行っているようにも見えます。

 

さあ、貴方は どう感じますか?

 

 
いつでも星を
いつでも星を
文 メアリ・リン・レイ
絵 マーラ・フレイジー
訳 長田弘
ブロンズ新社   1,575円(税込)

 

児童専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)
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大人のための 癒しの絵本 NO.2

頭の中は、考えなきゃいけないことがいっぱい。

仕事のこと、家のこと、子供のこと。

そんな忙しい大人のために、頭をちょっぴり休ませてあげられる絵本をご紹介します。

「こども冨貴堂」さんおススメの一冊は、

地元旭川出身の絵本作家 あべ弘士さんのどうぶつ句会

 

そのタイトルの通り、内容は、

俳句歴30年のふくろうの雪野袋さんを代表に、動物たちが俳句をひねり、発表しあう句会の様子。

なんだか、愉快で楽しい句会です。

面白いのは、句会出席者の動物たち、一人ひとり名前がついていて、それぞれ出身地や俳句歴など、

ちゃーんと背景もあること。
例えば、
ふくろうの雪野袋さん
鳩の鳩野ポッポさん
ぞうの大耳はなさん…

あべ弘士さんならではのユーモアーで、それぞれの動物の性格がよく出ている句がひねり出され、

思わず「ぷっ」と笑ってしまうシーンがたくさんあります

こども冨貴堂のお客様が、
この本を入院中の知人のお見舞いに持っていかれたら、
病室中が大笑いになったとか。
気持ちをふわっと軽くして、ぷっっと、笑いを興す 「どうぶつ句会」

動物たちがひねり出す句も楽しいけれど
その様子を描いたあべさんの絵も、とってもステキ。

手元に置いておきたい一冊です

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どうぶつ句会
作・絵 あべ弘士
学研教育出版  1260円(税込)

 

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住  所/旭川市7条通8丁目買物公園
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大人のための 癒しの絵本 NO.1

何となく忙しなく過ぎていく日々

流されていく時間を止めて、ホッとするひと時が欲しい…

なーんて、ちょっとお疲れの時には、絵本を開いてみませんか。

大人のための癒しの絵本を、「こども冨貴堂」のスタッフの方に教えていただきました。

あさになったので まどをあけますよ

 

こども冨貴堂の本棚に並んでいた、このタイトルを見たときから、なんだか気になった一冊。

スタッフの方が選んで下さったのも、この絵本でした。

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「あさになったので、まどをあけますよ」
作・絵 荒井良二
偕成社 1365円(税込)

 

作者は荒井良二さん

MOE絵本屋さん大賞 2012第一位

産経児童出版文化賞 大賞

この絵本が好き!2012年版 国内絵本第1位

と、帯にはたくさん書かれていて、期待感が膨らみます。

美しい花の絵が描かれた表紙を開けると、

扉は淡い黄色のカーテンの絵に「あさになったので、まどをあけますよ」の文字

ページをめくると

地球上の色々な場所で、色々な人が見つめる 朝の風景が広がります

緑深い山のふもと

ビルが立ち並ぶ街

魚が跳ねる川

 

いろんな人がいろんな場所に住んで、朝を迎え、

窓の向こうにはいつもの風景が待っています

いつものまち いつもの山 いつもの海 いつもの空

そして、「だから ここが好き」と。

見ているうちになんだか、

朝が来たら カーテンを開き窓を開ける。

 

その当たり前のことを

長い間 忘れていたような気がしました。

 

窓を開けるという行為は「希望」であり、「生きること」。

窓に広がる景色はかけがえのない「宝物」。

なにげない毎日の中にこそある幸せに気づかされます

 

 

実は、取材時、こども冨貴堂の方がこの本を読んで聞かせて下さいました。

「大人はどうしても文字を追ってしまうけれど、

絵本は絵をたのしみましょう」そう言いながら…
 
隣に並び、読んでくれる絵本。

ゆっくり じんわり 沁みていく言葉と絵。

 

大人になって本を読んでもらうなんて、初めてかもしれません。

本当に、癒しのひととき。

あなたも、自分のために

 

 

そして 大切な誰かに この一冊を読んであげませんか。

 

児童専門店(有)絵本屋 こども冨貴堂(取材協力)
住  所/旭川市7条通8丁目買物公園
電話番号/0166-25-3169
営業時間/AM10:00~PM6:30(年末年始を除き無休)

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