レポート
東海大学生たちの手で、近未来の買物公園
近未来の買物公園 ~まちづくりを、共に考えるきっかけに~
ゆっくり寛げるオープンカフェに屋外映画館。
買物する人々を運ぶ電気自動車。
凱旋門のようなタウンゲートに、
建物と建物を繋ぐ空中廊下。
学生たちのアイデアが散りばめられた近未来の買物公園が、
東海大学旭川キャンパスの学生たちの手で、模型になりました。
7月末から9月末まで約2か月間をかけ制作したのは、
同大学の芸術工学部「けんちくらぶ」の建築・環境デザイン学科4年生の6人。
制作を依頼したのは、旭川平和通商店街振興組合。
同振興組合では、中心市街地の活性化を目指し、市街地活性化のアイデアを盛り込んだ模型を
市民の方に見て頂き意見交流をしたいと企画。
理事長の鳥居幸廣さんは「絵や文字から話しをするよりも、立体的な模型の方が皆さんイメージしやすいと
思い依頼しました。期待以上のものが出来ました。若い人のアイデアは素晴らしい。
この模型を市民の方に公開して、意見を頂きたいと思っています」と話します。
制作した模型は、平和通買物公園の活性化模型2点。
旭川駅から8条通りまでの200分の1の全体の模型と、
3・4条仲通から4条通までの50分の1の部分模型です。
Googleマップやストリートビューなどを参考に、サイズも出来るだけ忠実に作られています。
制作した学生代表の押野哲也さんは、
「制作していて面白かったのは、木を植えたり、ベンチや人を置いたり、町を作っていく作業です。
人を置く前はただの通りだったのが、人を置くことで賑わいも自分たちで作ることができる。
創造することができました。ただ人が通っていく道ではなく、そこに立ち止まり、過ごせられる空間。
ただの通りではなく、もっと賑わい、人が詰まる場所になって欲しいと思いながら6人で制作しました」。
他のメンバーたちも、
「自分たちが作ったものが、まちづくりに生かされるかもしれないと思うと緊張しました。
市民の方に見て頂くのに、変なものは作れません。
細部にいたるまで手を抜かず綺麗に、旭川のまちが少しでも楽しくなるようにと願いを込めて作りました。
市民の方々に、まちづくりに興味を持っていただいて、皆で考えていきたいです」と口を揃えます。
実は、同大学の旭川キャンパスは、授業実施校舎の変更が決まっているため、
彼らはこの学び舎での最後の卒業生。
「最後にこの学校の存在を知ってもらえることを何かしたいと思っていたので、ちょうど良い機会でした。
自分たちがやってきたこと、頑張ってきたことを最後に形に残したい。
そういう思いも込めて一生懸命作りました」と思いを語ってくれました。
ちなみに、製作期間の7月末から9月は、学生たちにとっては夏期休業中。
休みを返上して頑張る姿が目に浮かびます。
模型は、10月1日から11月末まで買物公園のエヌシービル1階(旭川市5条通8丁目左1号)で展示されます。
広く市民の方に公開し、アンケートなどで市民の意見を集める予定です。
「検討模型なので、展示を見てもらい市民の方が、“ここにこんなのがあったら良い”というアイデアを提案して
頂ければ、出来る範囲で僕たちがその模型を作り置いていきたいと思います。この模型はこれが完成ではなく、
ここから皆さんで作っていくことが目的なんです」と学生ら。
まさに、市民みんなで作っていく「近未来」の旭川。
模型は、その夢のまちへのスタートです。
皆さんも、学生らの模型を見て、
私たちのまちのことを一緒に考えませんか。
旭川平和通商店街振興組合
北海道旭川市5条通8丁目左1号エヌシービル1階
電話0166・26・0815
東海大学旭川キャンパス
北海道旭川市神居町忠和224
電話0166・61・5111
調理師への一歩。 心を込めて、レストラン実習。
プロの調理師育成をめざし、調理実習はもちろん、コミュニケーション力や、サービス力、また農業実習など様々な角度からの教育を実践している旭川調理師専門学校。
学生の実践力を鍛えるために、学校内に作られたレストラン工房では、保護者や地域の方々を招待して、年20回ほどのレストラン実習が行われています。
6月27日に開かれたレストラン実習で招待されたのは、報道関係者。
カメラを片手に、20名近い参加者が集まりました。
当日、接客を担当する学生たちは、本格的なレストランさながらのボーイ姿。
テーブルには、ガラスの器に爽やかな色合いの花々が活けられ、彩を添えています。
メニューは日本料理の茶懐石。
今回、指導にあたったのは、日本料理の前川原先生です。
初めに出されたのは、ひんやりと冷やした羊羹。上に乗った枝豆の塩味が味のアクセントになり、美味しさを引き立たせます。
茶懐石らしく、接客班の学生がお抹茶の御点前を披露。お抹茶を頂く作法も、参加者に教えてくれました。
このように同校では、テーブルコーディネートから、お茶やお花、筆ペンなど、多角的なカリキュラムで学んでいるのです。
羊羹の後に運ばれたお料理は、アスパラの青煮やサクランボに見立てたミニトマトなど。まずその料理の美しさに目を奪われます。
煮物椀のふたを開けると、ふわっと浮かび上がる青柚子の香り。
鮃の昆布締めは、ほんのり酸っぱい梅の味が食欲を駆り立てます。
ひとつひとつ、素材の味を生かした繊細な料理。
そしてタイミングを見計らいながら、丁寧に、かつ笑顔で料理を運ぶ姿に「おもてなし」の心が伝わってきます。
料理に込められた作り手の思いと、それを運ぶ接客班とのチームワークが、「美味しい時間」を生み出していました。
来年2月には、2年間の集大成として「卒業記念学生レストラン」が予定されています。
これは学生たちが初めて、一般の方からお金を頂いて料理を提供するもので、昨年度は100名の募集に、なんと500名もの申し込みがあったそう。
その集大成の日を目指して、そして更に、幅広い力を備えた真の料理人を目指して、日々奮闘する旭川調理師専門学校の学生たちです。
学校法人 北海道浅井学園
旭川調理師専門学校
旭川市工業団地1条1丁目316番地2
電話0166-36-5111