「創作とんかつ のむら」の職人と、伊勢ファームの若き生産者との出会い


とんかつを揚げ続けて、もうすぐ50年という店主が
守り続ける“美味しさ”を堪能してきました。

今年、創業12周年を迎える「創作とんかつ のむら」。
店主の野村博美さんは
とんかつの名店「あさひ川井泉」を現社長と共に力を合わせて創り上げ、
その創業から30年もの間、総料理長(常務)を務めてきた方です。
野村さんの元を多くの弟子が巣立ち、野村さん自身も12年前に独立。
その確かな腕は、誰もが認める職人さんです。

外観・店内写真

今回頂いたメニューは、
その日のランチメニューの『とんかつ定食900円』(通常は1,100円)。
「創作とんかつ のむら」さんでは、
お得なランチメニューが、その時によって変わります。
私が伺った日は、とんかつ定食とジャンボメンチカツ定食。
とんかつの衣はサクサク、中はジューシーでやわらかで、期待通りの美味しさです。
ソースは、野村さんが井泉創業の際に現社長と協力し、
試行錯誤して開発したというソース。
とんかつの美味しさを引き立たせ、ペロリと全部食べちゃいました。

とんかつ定食

また、8月8日から15日までは、創業12周年記念として
鹿児島産の黒豚が入荷します。
なかなか手に入らない貴重な黒豚は、
これまでも年に数回入荷したことがあり、
楽しみに待っているお客さんがたくさんいるそうです。

そしてもう一つ、ぜひ食べてほしいメニューが
今年の春にデビューした伊勢ファーム豚。
5月に一度、入荷した時には2~3日で完売したという
期間限定の貴重なメニュー。
その伊勢ファーム豚が、
第二回伊勢ファームフェアとして10月頃に再登場する予定です。
伊勢ファームフェアは、創作とんかつ のむらの他にも、
イタリアンレストランのビランチャ(豊岡12-4)とジャルディーノ(神楽岡4-5)、
新撰焼肉どんぐり豊岡店(豊岡13-5)の4店舗が協賛して展開。
各店舗で腕を振るった伊勢ファーム豚の料理が出されます。

江丹別にある伊勢ファーム(カウ&カーフ)と言えば、
搾りたての自家製牛乳で作ったソフトクリームと、
国内外で高い評価を得ている「江丹別の青いチーズ」が有名ですが
これから期待できるのが伊勢ファーム豚。
青いチーズは次男の伊勢昇平さん、
豚を大切に育てているのが、長男の伊勢昌司さんです。
こだわりの餌は、上川地方で収穫された麦をベースにした自家配合肥料。
さらに伊勢ファームの自家製牛乳をごくごく飲んで、元気よく育ちます。
牛乳は肉の甘みを出し、免疫力もアップ。
だから抗生物質などの化学的な処理は一切行っていません。
この豚、伊勢ファームで育てているのはわずかに5~6頭。
少頭数の豚を、広い場所で、たっぷり運動をさせてストレスなく育てています。
今回、同店に入荷されるのは、
キメが細かく美味しいと言われるメス豚。
通常の豚の飼育期間である6か月より長く、7か月半頃まで飼育します。
ゆっくり育てることで、手間と飼料代はかかりますが、
旨みや甘みが増す美味しい豚肉になるのです。

実はこの伊勢ファームの豚、昨年までは一部精肉とソーセージをメインに販売。
それを旭山動物園の前園長である小菅さんが、「豚には豚の役割がある。
ソーセージだけではもったいない。美味しいと食べてもらってこそ、豚も浮かばれる」
と、野村さんに伊勢ファームの豚を使ってとんかつを揚げて欲しいと
提案されたそうです。
こうして、伊勢ファームの若き生産者と、
とんかつ揚げ師の野村さんが出会いました。
餌にこだわり、地元の青年が一生懸命に育てた豚を、
なんとか地元の人たちに知ってもらいたい。
頑張っている生産者が報われるように、その役に立ちたいと、
心を込めて料理する野村さん。
この伊勢ファーム豚には、そんな物語が秘められていました。

生産者と作り手の思いが詰まった伊勢ファーム豚のとんかつメニュー。
10月頃に入荷予定ですが、入荷分が売り切れ次第終了となるので、
ぜひチャンスを逃さず味わって下さいね。

創作とんかつ のむら
北海道旭川市豊岡4条1丁目
電  話/0166-34-6613
営業時間/昼 11:00~15:00
     夜 17:00~20:30
定 休 日/水曜日

旭川市豊岡4条1丁目1-18