旭川市立雨紛小学校
旭川市神居町雨紛380番地にある雨紛小学校。
6月29日に開校118年を迎えます。
地域の方々にも温かく見守られて元気に毎日を送っている雨紛小学校を御紹介します。
みんな一緒に汗だくで
6月の初め、気温は30度近くになっています。学校の前にあるプールから賑やかな声が聞こえます。このプール、冬の間は屋根を取ってしまうので、中に赤松の葉が落ちて草まで生えています。
これをプール開きを前に皆で清掃するのです。といっても雨紛小の全校生徒は20名。この大きなプールを子供達だけの力できれいにするのは無理。そこでお母さん達もお手伝いに来ています。汗だくになり、中に入っている草を集めます。結果、120ℓの特大ポリバケツ3つがほぼいっぱいになりました。
草の掃除が終わると、次はブラシでプールの底を磨きます。かなり古いので、皆で力を合わせて一生懸命やらないと終わりません。マットを洗う子、ベンチを拭く子、ほうきではく子。よく見ていると誰に指示されなくても、各々が自主的にしています。怠けている子は一人もいません。
教頭先生は「伝統を受け継いで、上級生が下級生のお世話をしているので、下級生も頑張っているのです。」と話してくれました。挨拶にもそれは表れています。大きな声の明るい挨拶はとても気持ちがいい。
上雨紛小が廃校になり、雨紛小の校区はとても広くなりました。遠い所から学校に来てプールに入るのは、子供達の夏休みの楽しみの一つになっています。
校舎の前も、草取りがきれいにされ、プランターにはきれいなお花が咲いています。特に運動会の前には地域の方が重機でグランド整備をしてくれました。
市民 委員会や保育所のお母さん達は草取りのお手伝い。プランターのベコニアは、地域の方に200位の苗をいただきました。他の色とりどりの花も、地域の方々の 丹精のたまもの。
どこを見ても、雨紛小の子供達は地域の方々に見守られているということを実感します。
地域と共に
雨紛小のPTAの正会員は14戸。そしてPTAの準会員は195戸。雨紛、上雨紛地区に住んでいる方々全員が会員になっています。もちろん子供や孫がいるいないに関わらずです。
運動会は今年は6月2日に行われました。雨紛地区合同大運動会。子供達の他、保育所、PTA、保育所のPTA、卒業生、地域の方々と、まさに地域あげての一大イベントです。
子供達の紅白リレーは、20名全員参加。6年生が相手の様子や子供達の状態を見ながら走る順番を決めます。応援の大歓声が上がり、運動会一番の盛り上がりを見せました。
運動会は午前中で終了。午後からは雨紛地区交流会が行われました。ジンギスカンを囲んでの楽しい食事の後には豪華景品が当たるゲームをして楽しみました。
小規模校だからこそ
全校生徒20名の雨紛小は複式です。学校横にある学級園は、地域の方から無償でお借りしています。
20人で世話をするには大変です。隣りにある花菜里ランドの方々に指導をしていただいています。その他、昭和56年から総合的な学習の時間の「ふるさと学習」の一貫として、雨紛に伝わる伝統芸能「雨紛囃子」保存会の方々の指導を受け「雨紛子ばやし」として、郷土文化伝承保存に全校で取り組んでいます。
「雨紛子ばやし」を通して、「ふるさとへの心」が子供達の中に育って行っているに違いありません。
緑が一段と濃くなり、花々も一層咲き乱れる夏。何よりも輝いて元気なのは20名の子供達です。
井野先生は3・4年生7人の担任です。今年4月に当麻小から転勤して来ました。全校音楽を担当し、皆が楽しく歌えるように指導しています。
久しぶりの複式学級は、子供一人一人と過ごす時間がとても濃く、毎日新しい発見があると言います。保育園に通っている4才のお嬢さんのお母さんでもあります。