でんこの てくてくレポート

ノスタルジックな劇場で銀幕のスターがよみがえる

古き良き昭和の時代。旭川には数多くの映画館があり、銀幕のスターに会いに来た人達で賑わっていました。そんな映画館の代表が、「国劇」の名で市民に慕われていた旭川国民劇場です。しかし時代の流れの中、平成16年に閉館。いつの間にか街なかの映画館は姿を消し、淋しい現状が続いていました。それが昨年6月、「シアターカンダ」として復活。「旭川の街のために」と話す新オーナー、神田青果代表の神田守さんにお会いしてきました。

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レザー張りの重いドアを開け階段を登ると、赤いシートが並ぶレトロな空間が広がります。古いけれど落ち着きがある、ノスタルジックな劇場です。この国劇ビル(現神田館)は、昭和35年頃に建てられ、全盛期には国劇の他、ミラノ座や名画座など多数の劇場が入っていました。
平成16年に幕を閉じた国劇ビルを購入したのが、神田青果の神田守さん。翌年ビル内にホテルカンダをオープン、昨年は3階の国劇跡にシアターカンダを開館させました。

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下士別出身の神田さんは、約五十年前、二十代の時に旭川で青果店を開業。「五十年、旭川で商売をさせて頂いた恩返しがしたい」と、街の活性化の為に同ビルの購入に踏み切りました。シアターカンダも、映画好きな方々の「中心街に映画館を」という声に応えてオープン。名作と言われるクラシック作品を、毎週末(金土日)、週毎に内容を変え上映しています。料金は1作品一般七百円、小学生・シルバーは五百円、2作品千円という嬉しい設定。「自分にできることは少しでも安くして、多くの人に足を運んでもらえるようにすること。それが幾らかでも街のためになれば良いかなと思って」と神田さん。映画館は神田さんにとって商売ではなく、地域貢献の形なのです。

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半世紀の歴史を持つ同ビル。現在はプロジェクターで上映していますが、古い映写機を見たいという私の我が儘に、特別に残っていた映写機を見せてくれました。十数年使われていない8階の映写室。電気が付かず、神田さんが懐中電灯で照らしてくれた灯りの先に、大きな映写機が2台。フィルムを巻き取る円盤のような装置、そして無造作に置かれたフィルム。映画しか娯楽の無かった時代、人々はこの映写機で映る銀幕の中に、夢や希望を見ていたのです。
劇場はレンタルもOK。ステージ・ライト・音響を新たに設けたので、一体感のあるイベントやライブなどが懐かしい空間で行えます。
街なかに再び灯った映画の灯り。その灯火を消さないためにも、ぜひ足を運び映画を楽しんで下さい。

 

問合せ:シアターカンダ
旭川市3条8丁目神田館 TEL.0166-29-1133/0166-29-0100

たくさんの癒しをもたらす、 それはまるで小さな水族館

水槽の中で揺らめく水草と、その間を悠々と泳ぐ魚たち。眺めていると時間を忘れ、ホッと癒されている自分に気付きます。そんな観賞魚の専門店「アクアショップ フレンド」。創業44年の歴史のスタートは、現代表のお母様が始めた「子供の喜ぶものを集めたお店」でした。時は、昭和45年。文房具や昆虫など、子供たちが目を輝かせるものばかりを扱っていた同店。今は子供から大人までも癒す、約300種類もの観賞魚を販売しています。

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お店に入ると、そこはもう小さな水族館のようです。お店いっぱいに並べられた水槽。店内奥の倉庫には、2mほどの水槽もあり、大きな魚など様々な観賞魚が泳いでいます。「倉庫は在庫をおいているのですが、『中を見せて、見せて』というお客さんが多く、今は開放しています」と2代目の今野正和さん。その魅力に、毎日のように訪れる人も、何時間でも眺めている人もいるそうです。

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「大切な命を売りっ放しにすることはできない」、それが初代・お母様の信念でした。その思いを受け継いだ今野さんも、親切・丁寧をモットーに、「一から十までお教えします」と、魚の特性や飼育方法のアドバイスを欠かしません。大切なのは、魚が快適に過ごせる水槽の環境作り。今野さんに教えてもらいながら、フンや食べ残した餌を分解して水を浄化させるバクテリアなど、バランスの良い水質が作れれば、毎日の世話は餌を与えることぐらい。水の交換も、月に1~2回水槽の3分の1を交換する程度で大丈夫だそうです。

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また、観賞魚の元気がなくなった時にも頼りになるのが今野さん。観賞魚を診てくれる動物病院はほとんど無いなか、何十年もの経験から培った知識で、症状に合ったアドバイスをしてくれます。「早めに対処するほど、助かる可能性が大きい。店に来ていただければ、ご相談に乗りますよ」。そんな親身で丁寧な対応が、44年の歴史を繋げてこられた理由かもしれません。「お客様に守られ、育てられてきたのだと思います」と今野さんは真摯に話します。

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最近の人気は、小さなエビのレッドビーシュリンプ。わずか2㎝ほどのミクロの世界を楽しめます。また、ヒレが大きなベタもカワイイ。空気呼吸をするので、小瓶やコップなどでも簡単に飼えます。魚以外でも、ステキな器に入れておくだけで緑が楽しめる侘び草も、インテリアにオススメです。
休日には、家族連れも多く訪れるフレンド。一つの水槽を共に見つめていると共通の話題も増え、家族の絆も深まりそう。小さな水槽が、たくさんの癒しをもたらしてくれます。

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問合せ:アクアショップ フレンド
旭川市豊岡4条1丁目2・16 TEL.0166-31-5745

玉置ファミリーが紡ぐ愛の楽曲 旭川発「アイビリーヴYOU」が全国へ

「アイビリーヴYOU真夏に雪が降っても、アイビリーヴYOUそのまま自分を信じて・・・」
一度聴くと頭の中でリフレインされる、心に響く歌。そんな名曲「アイビリーヴYOU/なみだ…花~あなたへ~」が旭川から誕生し、7月2日メジャーリリースされます。作詩したのは「安全地帯」玉置浩二さんの兄、玉置一芳さん。癒しの歌声を聞かせてくれるのは、一芳さんの妻、玉置美記子さん。作曲・編曲も玉置ファミリーという究極のCDです。

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「このCDが誕生するまでには、一つのドラマがありました」と、声を揃える玉置一芳さんと美記子さん。一芳さんは、かつて安全地帯がアマチュア時代のドラマー。6年ほど前、20年ぶりにドラムを再開し、バンドを結成。ボーカルの美記子さんの情感あふれる歌声と共に、旭川のイベント等で活躍していました。「どんなことがあっても、歌っている時が一番幸せでした」という美記子さんは、幼い頃から歌手を夢み、数々のカラオケ大会で優勝。そんな彼女の歌には、人を癒す力があることを、一芳さんは感じていたのです。

そして昨年、安全地帯・矢萩渉さんの兄、矢萩拓夫さんとFMラジオの企画で約20年振りに再会したのをきっかけに、美記子さんのための作曲を依頼します。矢萩さんは、「『奥さんに恩返しをしたい、奥さんの夢を叶えてあげたい』と、還暦を迎えた男性が少年のように夢を語る。その姿に心打たれました」、また、「彼女の声には、彼女にしか歌えない個性的な魅力がある」と話します。

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更に一芳さんは、完成した曲のアレンジに悩んでいるとき、今度は安全地帯の武沢侑昂さんと偶然再会し、編曲を依頼。「まるでこの曲のために、二人に再会したと思うほど、出会いと縁を感じます」と笑顔の一芳さん。美記子さんの歌はクラウン徳間ミュージック販売にも認められ、メジャーリリースが決まりました。

先月旭川市内で行われたメジャーリリースの記念イベントには、報道陣や美記子さんのファンが集結。その間も、そばで美記子さんを支える一芳さん。一歩控えめに、周りに気を配る謙虚な美記子さん。披露された歌には、お互いを思いやる中で生まれた温もりが伝わってきました。

「私が歌を通して伝えたいのは、人や自分を信じる気持ち。夢を諦めないで、人との絆を信じて頑張って欲しいという思いを込めて歌っています」と美記子さん。貴方も彼女の歌声に癒され、そして、旭川から誕生した歌手を応援しませんか。CDはアマゾン等、全てのネット通販、全国CDショップで予約できます。

 

問合せ:株式会社玉兄ミュージック
TEL:0166-22-4860

虹のようなカラフルな靴で、元気な一歩を歩こう!

大人可愛い、カジュアルでナチュラルな洋服がいっぱい詰まった此処家。オーナーがデザインしたココでしか手に入らないオリジナルの洋服が、オシャレな大人の女性たちに人気です。此処家での買い物は、色々なモノがあって、宝探し気分。そこで、虹のようにカラフルで楽しい靴を見つけました。履き心地も満点、足元がリズムを刻むような可愛らしさです。靴はオシャレの最後の味付け。此処家のトータルファッションで、素敵な女性に変身です!

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お洋服からアクセサリー、バックや小物、手作り雑貨と、玉手箱のような此処家。お店に入った途端、棚一杯に花が咲いたようなカラフルな靴が、目に飛び込んできました。「うわぁ。可愛い」と思わず声が出ます。

柔らかな本革で、虹をパッチワークしたように何色も使い、花や魚、動物をあしらったものも。「履き心地は?」とオーナーの吉村富美枝さんに伺うと「自分で確認してみて」。さっそく、サンダルを履いて、その場で足ふみ。「あれ、意外に軽い」が第一印象。更に中底のクッションがソフトで、足に優しい感触。これなら歩いても、疲れにくそう。ソール部分にはエアが入っていて、独特の形のせいか、背筋がシャンとなる気がします。靴底も減りにくいとか。幅広や甲高、外反母趾の方にもオススメです。店内にあるものはサンプルで、ピッタリな靴があればその場で購入できますが、たくさんのデザイン、色の組み合わせの中から選んで、オーダーメイドします。完成した靴を実際に履いてみて、足にフィットしない場合は返品もできるので安心。こんな靴があったら、足取りも軽く、出かけるのが楽しくなりますね。

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同店定番の人気商品「かぐらやロール」もオススメ。筒状になった布を好みの長さにカットして、アームカバーやレッグカバーにアレンジ。2枚合わせて帽子を作ることもできるそう。作り方は教えてくれますし、縫い子さんのいる日(月・火・木・金)なら作ってもらうことも可能です。
「人にはそれぞれ個性があります。その一人一人の個性を生かすお手伝いをしていきたい」。そう語る吉村さんが作る洋服は、素材にこだわり着やすさと品の良い可愛らしさがポイント。年を重ねると、二の腕の太さなど、どうしても体型が変化していきますが、そんな部分も考慮した着やすいデザイン。体型をカバーして、幾つになっても素敵に見せてくれる大人のカジュアルです。

「着るものは魔法です。着るもので全て変わりますから」と吉村さん。素敵な服を身に付けると、自信がでて、表情も輝きます。此処家の魔法に、貴方もかかってみませんか。

取材協力:衣・布 此処家(い・ふ・ここや)
旭川市東4条11丁目3・12ビル1F
TEL:0166-29-5522

高齢者を支える第二の我が家
それは尊敬と尊重から生まれる安心感

真昼の暖かい陽射しの様に、入居者を温かく包む施設でありたい。そんな思いを込めた施設名「まひる」。同施設は食事等の生活支援の他、併設する訪問介護事業所の介護サービスが受けられる住宅型有料老人ホーム。内覧会には、地域の町内会の方々など20名余りが参加しました。

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施設はオール電化。車イスの方でも使用しやすい昇降式の洗面台、寝たままでもシャワー浴ができる設備、管理栄養士と調理師が健康状態に合わせて作る食事、看護師が常勤するなど、快適で安全安心な施設です。将来的には訪問看護事業所も開設予定で、メディカルケアに力を入れています。

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感心したのは、各部屋に表示される『まひる○丁目(号室)』と言う、ここでの住所。「お部屋は入居者さんの家」、そう何度となく言葉にした施設長の桂川政史さん。

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まひるは、入居される方にとっては一つのまち。自宅でのプライバシーを守られながら生活が営われる、住居表示はそんな理念の表れなのでしょう。
生き生きと暮らせるよう、畑を作って土に触れたり、様々なイベントを企画し、町内の人と交流する機会も設けます。「地域あっての施設なのです」と施設長。見学者も「オーナーの思いが伝わってくる」、「地域にこういった施設が出来たことを誇りに思う。私達も応援したい」と感慨深げです。
施設長は、いつもスタッフに語りかけます。「皆は仲間。一丸となって、入居者さんの幸福のためにどうしたら良いのか、常に自分に問いかけ、追求していこう」と。その『チームまひる』を引っ張る中山介護主任も、「家族のように、寂しい時や困った時に頼れ、ここにいたら守ってもらえると安心して頂ける存在になりたいと思います」と真摯な姿勢。
印象的な施設長の言葉がもう一つ。それは尊敬という言葉です。「利用者さんを尊重し、尊敬し、信頼を深めていきたい」。いくら快適な環境が整っていても、そこにプラス心が無くては、人は本当の意味での幸福感を得られないはず。その大切な心が伝わり、尊敬の中で暮らす入居者の幸福な笑顔が見えるようでした。

 

チャレンジし続ける伝統の醤油屋、春を詰めた「桜花しょうゆ」の完成です

琥珀色の水に浮かぶ一枝の桜。春を小瓶に詰めたような、素敵なお醤油が発売されています。この「桜花しょうゆ」を製造しているのは旭川最古の醤油製造所である日本醤油工業。同社は、様々なお醤油を開発・販売し続け、昭和にタイムスリップしたようなノスタルジックな雰囲気の直営店には、驚くほど色々なお醤油が並んでいます。

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創業昭和19年。日本醤油工業のルーツは、明治23年に旭川最初の入植者・鈴木亀蔵氏らが興した笠原酒造店。時代の流れと共に、酒造りから醤油造りへと変化し、昭和19年に日本醤油工業として歩み始めます。現在の社屋は明治時代に建てられ、長い歴史を刻んできました。
「伝統と技術をしっかり守り、それを土台に常に新しいものにチャレンジしていきたい」と代表の浅利邦章さん。その信念のもと、商品開発への挑戦を続ける同社。そこから生まれた一つが、「桜花しょうゆ」です。同商品は3年前に開発され、昨年も大好評だったヒット商品。今年も3月から発売が開始されました。

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「他にはない、当社でしか作れないものをと考え開発しました。苦労した点は、琥珀色を出すことと味作り。

琥珀色は、濃口醤油を脱色して実現。ほんのり桜の香りがしますが、化学調味料も香料も入れていません」と同社の鈴木学さん。桜は国産の八重桜。日数が経つと瓶の中で花びらが開き、色も変化していきます。最初のひと月は、桜の色の変化を楽しんで、それから開栓して香りを味わう。そんな二倍の楽しみがあります。

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色が薄いので、お浸しや出し巻き卵など、素材の色を生かしたいお料理にピッタリ。価格は、一本(150ml)600円。食卓に一瓶あると、なんとなく幸せな気分になります。桜ごはんの素、桜色の桜塩との3点をセットにしたギフト用品もおススメです。
他にも、しじみ、しそ、舞茸、ホタテ、かきなど道産素材の醤油が色々。「北のハイグレード食品+(プラス)」に選ばれた、スープとしてもドレッシングとしても楽しめる「スードレ」など、日本醤油工業ならではの商品が多彩です。
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また同社で醤油造りの際に使われていた濾布で作ったエコバックも販売。長年かけて染まった醤油独自の色合いと風合いが、独特の雰囲気を醸し出している逸品です。
概念を打ち砕き、新しい味を発信し続ける日本醤油工業。直売店では、各商品の味見もさせてくれます。歴史ある建物の中で、昭和の香りと、醤油の香りに包まれてみませんか。
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日本醤油工業株式会社

旭川市曙1条1丁目
TEL.0166-22-1471

日本醤油工業株式会社

TEL.0800-800-7772
営業時間/9:00〜16:00(お盆・年末年始はお休み)

あの震災を、私たちは忘れない。皆の思いで実現、チャリティーイベント

「東日本大震災を忘れずに、なにかの役に立ちたい」と、毎年、チャリティーイベン トを開催している人たちがいます。ある一人の女性の思いが、多くの人へつながり、 賛同し集まった出店者たち。その思いは絶えることなく、3回目が3月に開催されます。彼女たちの願いと、様々な体験をメインにしたイベントの魅力をお伝えします。
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「あの時は、ニュースの映像をただ見つめるしかできませんでした」と語る山岸ひとみさん。未曽有の大災害となった東日本大震災。1年後、旭川近郊にも百人以上の避難者がいることを知った山岸さんは、

「自分たちにも何かできることがあるはず」

と、ずっと抱いていた思いを行動に移します。「何に使われたか分からない方法ではなく、目に見える支援がしたかったんです。ちょうど旭川近郊の避難者が、情報交換をしたくても資金がないという話を聞いて、そのための寄付をと考えました」。
まず知人3人に声をかけ、チャリティーイベント実行委員を結成。必要経費以外は全て寄付するため、赤字覚悟で出店してくれる人を探し、13店が出店。当日は予想を遙かに超えた来場者数で、大成功を収めました。

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「次回も!」という出店者らの言葉に背中を押され、翌年も開催。収益金は、被災地の子供たちを旭川に招く活動などに寄付されました。
そして今年、3回目の開催です。「どうしても3回は続けなくてはと思っていたんです」と山岸さん。きっかけは、1回目の時に参加した避難者の「風化させないでください」という言葉でした。被災地では、まだまだ復興は終わっていません。「年に1回でも、このイベントが、震災のことを思い出すきっかけになってくれたら」。そんな願いを込めて、山岸さんたちは、3回目の実現に奮闘してきたのです。

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イベントはチケット制(各ブース1~3枚)で、体験が様々。大道仮説実験、ハンドマッサージ、豆を使った置物作り、理学療法士による治療、カラーセラピー、樹脂粘土の工作体験、スマホケースにエアブラシでお絵かき体験、タイルクラフト体験、バルーンアート、アロマセラピー、木製ヨーヨー作り、足もみ健康法など、大人も子供も楽しめる多彩な内容です。

イベントに参加し、自分たちの購入したチケット代がどんなふうに使われ、いま被災地がどうなっているのか、震災についてもう一度考えてみませんか。その小さな行動が、復興を支える力の一つになるかもしれません。

 

山岸(色彩ひろばCouleur)

TEL.090-8903-4566

指を動かし、宝物を作ろう 樹脂粘土でモノづくりの楽しさを

あさっぴーや愛らしいキャラクターが自分の手の中から生まれたら、楽しいと思いませんか?どなたでも扱いやすい樹脂粘土なら、小さなお子さんでも、その楽しさが体験できます。樹脂粘土ワークショップを開催しているのは、ガレレーア イリス・キス・キス。自分で作る置物やストラップ、その可愛らしさに、大人の私も興奮です!
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「ガレレーア イリス・キス・キス」。この可愛らしい店名は、「ギャラリーと美味しいお菓子のお店に、おいで、おいで」という造語。その店名通り、北海道産良質素材で焼いたクッキーやパウンドケーキ、クラフト製品を展示・販売しています。

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この空間で行われているのが、樹脂粘土のワークショップ。取材日は、藤本胡春ちゃん(小1)、奈良果音ちゃん(小1)・千草ちゃん(3)が、親子でチャレンジしていました。
まずは、見本を参考に色作り。絵の具のように、色を混ぜ合わせて好きな色を作ります。「赤と緑で茶色ができるよ」と、色の勉強にも。3歳の千草ちゃんも、小さな手でコネコネ夢中です。パーツを作り、目や口を付けていくと表情が生まれ、可愛い顔の誕生。その瞬間、「うわぁ」と目を輝かせたのは、初めて体験した果音ちゃん。お母さんも、「私の方がはまりそう」と童心に返ります。

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作品は家庭用オーブンで焼き上げて焼成。焼くまでは固まらないので、失敗しても何度でもやり直せて、ぶきっちょでも大丈夫。もう何回も通っている胡春ちゃんは、自分でデザインした作品を作り、同店主催のコンクールでも受賞する腕前。皆さん、一度体験すると樹脂粘土のファンになってしまうようです。
優しく教えてくれる池田和花さんは、7年前に樹脂粘土に出会い、独学で習得。粘土が大好きで、喫茶店にまで持ち歩いたこともあるとか。「喫茶店で作り始めたら、さすがに止めてと友達に言われました」と笑います。見ていて感心したのは、子供たちを急かすことなく、じっくり待つ姿。子供が次にやろうとしていることをじっと見守る池田さんの姿に、自主性を大切にしていることが伝わります。

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他にも、お孫さんにプレゼントしたいと高齢の方や、ここで交流を深めたいと女子会に利用される方もいるそう。手や服が汚れにくいのも嬉しいですね。ワークショップは6色の粘土込みで、850円から。1セットで、ストラップなら2~3個作れます。学校行事などの出張もOK。貴方も手作りの宝物、作ってみませんか。

 

取材協力 ガレレーア イリス・キス・キス

旭川市7条通6丁目シャンノール緑道101
TEL0166-29-3836

届けるのは食事だけじゃありません。安否確認と笑顔の配食サービス

「一人でも多くの高齢者や介護されている方に、配食のシステムを知って頂き、お役に立ちたいのです」。こんなお手紙がフィット編集部に届きました。手紙を下さったのは、コープさっぽろで、ご高齢の方などに夕食の宅配をしているスタッフ。高齢者に役立つ宅配システムって何?気になるワードに、突撃レポートです。

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早朝4時。コープさっぽろ旭川工場で、お弁当作りが始まります。毎朝、生協基準をクリアした安全な材料を使って作るお弁当は、旭川はもとより、北見・砂川・留萌・網走・美幌など、道北エリアの多くの高齢者などに、夕食として届けられます。

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同生協が夕食の宅配システムを始めたのは、高齢化する生協組合員からの要望でした。
「買い物や料理が大変」「栄養が偏りがち」、そんな悩みに応え、平成22年から配食サービスを開始。栄養士が栄養バランスを考えた献立で毎朝手作りする食事は、外食というイメージではなく、家族の手料理という感じがします。
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お届けするのは、食事だけではありません。配食スタッフの大事な役割が、高齢者の安否確認。「独居老人の利用者が多いので、市町村と協定を結び安否確認の見守りを行っています。食事に手を付けていないなど、普段と違う様子が見られた時にご家族に連絡します」と同生協・社会給食事業部トレーナーの黒川勝司さん。
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直接配達するスタッフも、「吹雪の日に、92歳のおばあちゃんが私の為に雪はねをして待っていてくれ、涙が出ました」、「息子の様に、毎日来るのが楽しみだと言って下さり、やりがいがあります」、「いつも玄関先まで出てくる方が出てこないと心配で、ご迷惑かもしれませんが、連絡が付くまで何回も連絡を取らせてもらっています」と話します。
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価格は普通食が590円。塩分控えめの低カロリー食が498円(ともに白飯は別オーダー)。配達料金は無料です。メニューは、二種類の主菜から選べるので、魚が苦手、肉が苦手というお好みにも合わせられます。利用は、まずコープさっぽろの組合に加入(出資金千円で加入できます)。配食は月曜から土曜の間で週3回以上の利用が必要です。
栄養バランスの整った食事と一緒に、見守り、笑顔を届けてくれる。「暮らしと食の安心」は、本人はもちろん、離れて暮らす家族にとっても、本当に有難いこと。食事の健康管理が心配な単身赴任のお父さんにも、是非お勧めしたいサービスです。

 

取材協力 生活協同組合コープさっぽろ

旭川市永山12条3丁目ウェスタンパワーズ内
お問合わせ・お申込みは
TEL0120-279-949

旭川出身・「凶悪」の監督が語る

死刑囚の衝撃的な告白を追った映画「凶悪」。山田孝之やリリー・フランキーらが好演し、旭川でもシネプレックス旭川で10月に公開され、人間の闇の部分を描く演出が話題になりました。この映画を撮った白石和彌監督(38)は、なんと旭川西高を卒業した旭川出身者。公開初日に凱旋舞台挨拶があり、ドキドキしながら突撃してきました。

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旭川出身・「凶悪」の監督が語る、いつか北海道を舞台に!

映画「凶悪」は、闇に葬られようとしていた殺人事件をジャーナリストが追求するベストセラーノンフィクション「凶悪ある死刑囚の告発」が原作です。白石監督の見事な演出に、釘付けになった二時間。人間の奥底にある残忍性を見せつけられ、言葉を失います。また、家族の在り方を自分自身に問われているようで、それぞれが自分の中に答えを探している、そんな沈黙が会場を包みました。

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そこに登場したのが、司会進行の川島玄起さんと白石監督。お二人の対談後、いよいよ会場からの質問コーナです。
「はーい」と、ドキドキもじもじ手を上げる私。下手くそな質問に監督は真摯に答えてくれました。

Q 旭川公開への特別な思いは?

旭川での公開は、本当に念願でした。作った映画を出来るだけ多くの人に、そして僕の友人達にも見てもらいたい。「こういうことをやっているよ」と知ってもらいたいですね。
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Q 旭川が映画作りに与える影響は?

映画を作るときに、一番頼りにするのは記憶なんですね。例えばこの事件は、日本のどこで起こってもおかしくない。だから、誰もが見たことのあるような田舎の風景にしたかった。そういう時に頼りになるのが、自分の記憶。それはおそらく僕が小さい時から住んでいた旭川の田舎の風景。それを基にして作りました。

Q 映画作りを志すきっかけは?

母親が映画好きで、小さい時から東映や国劇に連れて行ってもらいました。映画に触れる機会が多かった。母親や家族には感謝しています。

Q 今後は、どんな映画を?

まず面白い映画を作りたい。昔の日本映画は、どんな娯楽映画でも社会への批判精神というのがちゃんとあって、一つの映画でした。そういう映画を作りたい。そしていつかは北海道で映画を撮りたいと強く思っています。実現するような事があったら、応援して頂ければと思います。

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北海道を舞台になんて、楽しみ!終了後、ロビーで監督を発見。声をかけると、気さくに応じてくれました。その素顔は優しい白石監督。旭川市民みんなで応援団になりませんか。

◎舞台挨拶の模様はフィットWEBでも紹介https://fit-asa.com/hobby/?p=872

 

取材協力 シネプレックス旭川

旭川市永山12条3丁目ウェスタンパワーズ内
TEL0166-49-1000

永山12条3丁目