夢に向かう、未来の調理人たち。旭川の”美味しさ“を支える力に!
旭川の「食」の未来を担う、若き調理人たちに会ってきました。
調理実習だけではなく、おもてなしの心を伝えるサービス力や販売力、マネージメント力など、様々な角度から調理師を育成する旭川調理師専門学校。
そこには、自分の夢に向かって着実に歩を進める、たくさんの若者たちの姿がありました。
「いらっしゃいませ」
まるでレストランのように、ボーイ姿で出迎えてくれたのは、旭川調理師専門学校の学生たち。同校では実践力を育てるため、年20回ほど保護者や地域の方を招き、レストラン実習を行っています。私たちフィット編集部も、招待して頂きました。
当日のメニューは茶懐石。なんと接客班の学生が、お抹茶の御点前も披露。学校では、「料理は総合芸術」と、テーブルコーディネートから、筆ペン、ステンシルアート、デッサンなど多角的なカリキュラムで学んでいるそう。テーブルには爽やかな花が活けられ、なるほどと納得です。
運ばれたお料理は、まずその美しさに目を奪われます。煮物椀を開けると、フワッと青柚子の香りが漂ったり、サクランボ?と思ったら、サクランボに見立てたミニトマトだったり、五感で感じる小さな「驚き」も楽しみながら、美味しく頂きました。
また、授業では農業体験も実施。生産する苦労や喜びを知ることは、料理への真摯な姿勢につながります。
終了後、接客チーフの市澤良幸さんは、「料理は厨房で作りますが、その美味しさを伝えるのは接客班。接客の態度が悪ければ、美味しいものも美味しいと思ってもらえません。調理と接客のチームワークの大切さを学びました」。学生料理長の野村一貴さんも、「小さなミスを無くそうと声掛けして、コミュニケーションをとりました」と話してくれました。
帰り際、玄関前にいた学生にも声をかけました。「作るときって、何を考えているの?」と私。「もちろん、食べてくれる人のことです。食べてくれる人のために、心を込めて作ります。『この程度で大丈夫かな』とか、『適当に』なんて、絶対に思いません。それが許される世界ではないので、最後まで力を抜かずに作ります」と、学生。
すごいなぁ。一人一人の中に、料理を作る上で一番大切な心が育まれていて。ここから巣立つ子たちが、旭川の色々な店で活躍するようになる。そう考えると、旭川市民として、とっても楽しみになりました。
がんばれ! 未来の調理人たち!
取材協力 学校法人北海道浅井学園 旭川調理師専門学校
旭川市工業団地1条1丁目
TEL/ 0166-36-5111
http://www.asacho.ac.jp