旭川出身・「凶悪」の監督が語る
死刑囚の衝撃的な告白を追った映画「凶悪」。山田孝之やリリー・フランキーらが好演し、旭川でもシネプレックス旭川で10月に公開され、人間の闇の部分を描く演出が話題になりました。この映画を撮った白石和彌監督(38)は、なんと旭川西高を卒業した旭川出身者。公開初日に凱旋舞台挨拶があり、ドキドキしながら突撃してきました。
旭川出身・「凶悪」の監督が語る、いつか北海道を舞台に!
映画「凶悪」は、闇に葬られようとしていた殺人事件をジャーナリストが追求するベストセラーノンフィクション「凶悪ある死刑囚の告発」が原作です。白石監督の見事な演出に、釘付けになった二時間。人間の奥底にある残忍性を見せつけられ、言葉を失います。また、家族の在り方を自分自身に問われているようで、それぞれが自分の中に答えを探している、そんな沈黙が会場を包みました。
そこに登場したのが、司会進行の川島玄起さんと白石監督。お二人の対談後、いよいよ会場からの質問コーナです。
「はーい」と、ドキドキもじもじ手を上げる私。下手くそな質問に監督は真摯に答えてくれました。
Q 旭川公開への特別な思いは?
旭川での公開は、本当に念願でした。作った映画を出来るだけ多くの人に、そして僕の友人達にも見てもらいたい。「こういうことをやっているよ」と知ってもらいたいですね。
Q 旭川が映画作りに与える影響は?
映画を作るときに、一番頼りにするのは記憶なんですね。例えばこの事件は、日本のどこで起こってもおかしくない。だから、誰もが見たことのあるような田舎の風景にしたかった。そういう時に頼りになるのが、自分の記憶。それはおそらく僕が小さい時から住んでいた旭川の田舎の風景。それを基にして作りました。
Q 映画作りを志すきっかけは?
母親が映画好きで、小さい時から東映や国劇に連れて行ってもらいました。映画に触れる機会が多かった。母親や家族には感謝しています。
Q 今後は、どんな映画を?
まず面白い映画を作りたい。昔の日本映画は、どんな娯楽映画でも社会への批判精神というのがちゃんとあって、一つの映画でした。そういう映画を作りたい。そしていつかは北海道で映画を撮りたいと強く思っています。実現するような事があったら、応援して頂ければと思います。
北海道を舞台になんて、楽しみ!終了後、ロビーで監督を発見。声をかけると、気さくに応じてくれました。その素顔は優しい白石監督。旭川市民みんなで応援団になりませんか。
◎舞台挨拶の模様はフィットWEBでも紹介https://fit-asa.com/hobby/?p=872
取材協力 シネプレックス旭川
旭川市永山12条3丁目ウェスタンパワーズ内
TEL0166-49-1000