あの震災を、私たちは忘れない。皆の思いで実現、チャリティーイベント

「東日本大震災を忘れずに、なにかの役に立ちたい」と、毎年、チャリティーイベン トを開催している人たちがいます。ある一人の女性の思いが、多くの人へつながり、 賛同し集まった出店者たち。その思いは絶えることなく、3回目が3月に開催されます。彼女たちの願いと、様々な体験をメインにしたイベントの魅力をお伝えします。
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「あの時は、ニュースの映像をただ見つめるしかできませんでした」と語る山岸ひとみさん。未曽有の大災害となった東日本大震災。1年後、旭川近郊にも百人以上の避難者がいることを知った山岸さんは、

「自分たちにも何かできることがあるはず」

と、ずっと抱いていた思いを行動に移します。「何に使われたか分からない方法ではなく、目に見える支援がしたかったんです。ちょうど旭川近郊の避難者が、情報交換をしたくても資金がないという話を聞いて、そのための寄付をと考えました」。
まず知人3人に声をかけ、チャリティーイベント実行委員を結成。必要経費以外は全て寄付するため、赤字覚悟で出店してくれる人を探し、13店が出店。当日は予想を遙かに超えた来場者数で、大成功を収めました。

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「次回も!」という出店者らの言葉に背中を押され、翌年も開催。収益金は、被災地の子供たちを旭川に招く活動などに寄付されました。
そして今年、3回目の開催です。「どうしても3回は続けなくてはと思っていたんです」と山岸さん。きっかけは、1回目の時に参加した避難者の「風化させないでください」という言葉でした。被災地では、まだまだ復興は終わっていません。「年に1回でも、このイベントが、震災のことを思い出すきっかけになってくれたら」。そんな願いを込めて、山岸さんたちは、3回目の実現に奮闘してきたのです。

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イベントはチケット制(各ブース1~3枚)で、体験が様々。大道仮説実験、ハンドマッサージ、豆を使った置物作り、理学療法士による治療、カラーセラピー、樹脂粘土の工作体験、スマホケースにエアブラシでお絵かき体験、タイルクラフト体験、バルーンアート、アロマセラピー、木製ヨーヨー作り、足もみ健康法など、大人も子供も楽しめる多彩な内容です。

イベントに参加し、自分たちの購入したチケット代がどんなふうに使われ、いま被災地がどうなっているのか、震災についてもう一度考えてみませんか。その小さな行動が、復興を支える力の一つになるかもしれません。

 

山岸(色彩ひろばCouleur)

TEL.090-8903-4566