でんこの てくてくレポート

酒蔵のあるまち旭川 この財産を大事にしよう

三つの酒蔵がある旭川。
三つも酒蔵があるまちは、北海道では旭川だけだとご存知ですか?酒蔵は、このまちの財産。その良さを再発見しようと、9月12日に「こだわりの酒蔵めぐりバスツアー」が行われました。それぞれの酒蔵にある、お酒が出来るまでの物語。貴方も、物語を読むように旭川の美酒に酔いしれませんか。

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がっしりと重く厚い木のドア。そのドアを開けると、全面が秋田杉の板で囲まれた部屋がありました。普段は、一般の人は入室できない男山株式会社の「製麹室」。こんな所まで見学できるのも、このバスツアーならではの特典です。そのサウナのような部屋で行われているのは、酒造りにとって大事な麹造り。温度管理はほとんど人力で行われ、深夜でも二時間おきに麹の繁殖状況を確認するそう。担当の方の詳しい説明に、皆さん興味深々で聞いていました。

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次は貯蔵タンクから直接、純米大吟醸の原酒を試飲。これも、通常は一般の方が飲む機会はないもの。「旨い。これを飲んだだけでも来た甲斐がある」、「タンクから原酒を飲めるなんて、自慢できる」と、参加者から感動の声があがります。
このツアーは他にも、髙砂酒造㈱、合同酒精㈱、さらに㈲西神楽夢民村で黄金色に揺れる酒造好適米を眺め、最後は大雪地ビール㈱と、まさに「こだわり」のバスツアー。企画した旭川小売酒販組合の専務理事杉浦喜一さんは、「地元の方に、美味しい地酒を飲んで頂き、旭川の財産に気づいて欲しいのです。酒にはその季節にしか飲めないものがあります。これからも、季節毎に直接蔵元を訪ねる機会を作っていきます」と話します。

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参加者は、母娘やご夫婦、名酒会の仲間など様々。ある方は、「酒を造る工程が分かれば、更に酒が美味しく感じるのではと思い参加しました。参加して良かった」と笑顔。
また、「酒蔵を巡るということは大事なことだと思うんです。歴史を知ることにもなるし、酒造りには人生にも繋がるヒントのようなものがあるんじゃないかと思います」としみじみ語る方もいました。
確かに、長い歴史と伝統を受け継いだ蔵元ばかり。蔵元を知ることは、このまちの歴史を知ることにも繋がるのかもしれません。
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大雪山の伏流水と寒冷な気候、美味しいお米と、酒造りの条件が揃った旭川。こんな幸運と、蔵元の努力で築かれた地酒。この酒蔵を守る力の一つは、私たち市民でもあります。まずは一杯、杯を傾けませんか。

 

取材協力 旭川小売酒販組合

旭川市東8条3丁目1-20
TEL0166-23-2232

旭川市東8条通り3丁目

着物を再生させたステキ空間で、アナタなら何をする?

日本伝統文化の着物。でも最近は着る機会も、すっかり減ってしまいました。そんな着物を大切にリメイクして、再生させているお店に出会いました。着物に対する愛情を感じるリサイクルブティック茶房・葵。その魅力はリサイクルやお食事だけでなく、空間を生かして、バッグ作りやヨーガの教室など様々な展開をしています。

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色鮮やかな帯をリメイクした手作りの暖簾。その暖簾をくぐると、不思議な世界が待っていました。
玄関は、留袖を利用したカーテンに、打掛をリメイクした洋服が飾られ、入った瞬間から「うわーぁ」とオドロキ。「打掛はホテルの貸衣装だったもの。多くの人が佳き日に袖を通し、慶びが込められています。だから店の看板代わりに飾っているの」と、オーナーの澤口三枝子さん。

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店内の壁には着物をリメイクした洋服が並び、和風雑貨など手作り商品が色々。テーブルには帯で作ったクロスがかけられ、独特の雰囲気です。きっと初めての方は、あちこち気になって仕方ないはず。私も、キョロキョロしてしまいました。
実は、もっと驚いたのが、この後。なんと、地下にも部屋があり、2階3階と続く不思議空間。テーブルの部屋や和室など様々な部屋があり、ちょっぴり迷路のよう。この中のどの部屋でお食事してもOK。メニューも食事からパフェ、あんみつと、かなりの充実ぶりです。

この沢山の部屋は、バッグy作り教室やヨーガ教室など、様々な使われ方もしています。少人数で使える空間を探している人が意外に多く、「ぜひ使わせて欲しい」と頼まれたのがきっかけだとか。
ちょうど取材日はヨーガの練習中。「少人数でゆっくりやりたい」と数人の仲間で、日本ヨーガ学会・旭川ヨーガ協会の宮本淳子先生を招いて開いていました。
「ヨーガは、人がいかに心穏やかに生きるかのテクニック。心を開放して繰り返し学ぶことで、心をコントロールしリラックスできます。心が穏やかに安定すると、誰でも愛のある言葉が出てくるようになるんですよ」と優しく語る先生は、まさに愛の言葉を発しながら、安らぎの世界へ導きます。私も先生の声を聞いているだけで、癒されていきました。ヨーガは不定期で開催。ぜひ興味のある方はお問い合わせ下さいね。
ゆっくりとお茶会を開いたり、勉強会に使ったり、アナタもこの魅力的な空間を使ってみませんか。

 

取材協力 リサイクルブティック茶房 葵

旭川市3条通り5丁目右5号
TEL0166-74-5442

旭川市3条通り5丁目

夢に向かう、未来の調理人たち。旭川の”美味しさ“を支える力に!

旭川の「食」の未来を担う、若き調理人たちに会ってきました。
調理実習だけではなく、おもてなしの心を伝えるサービス力や販売力、マネージメント力など、様々な角度から調理師を育成する旭川調理師専門学校。
そこには、自分の夢に向かって着実に歩を進める、たくさんの若者たちの姿がありました。
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「いらっしゃいませ」
まるでレストランのように、ボーイ姿で出迎えてくれたのは、旭川調理師専門学校の学生たち。同校では実践力を育てるため、年20回ほど保護者や地域の方を招き、レストラン実習を行っています。私たちフィット編集部も、招待して頂きました。

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当日のメニューは茶懐石。なんと接客班の学生が、お抹茶の御点前も披露。学校では、「料理は総合芸術」と、テーブルコーディネートから、筆ペン、ステンシルアート、デッサンなど多角的なカリキュラムで学んでいるそう。テーブルには爽やかな花が活けられ、なるほどと納得です。
運ばれたお料理は、まずその美しさに目を奪われます。煮物椀を開けると、フワッと青柚子の香りが漂ったり、サクランボ?と思ったら、サクランボに見立てたミニトマトだったり、五感で感じる小さな「驚き」も楽しみながら、美味しく頂きました。
また、授業では農業体験も実施。生産する苦労や喜びを知ることは、料理への真摯な姿勢につながります。

 

終了後、接客チーフの市澤良幸さんは、「料理は厨房で作りますが、その美味しさを伝えるのは接客班。接客の態度が悪ければ、美味しいものも美味しいと思ってもらえません。調理と接客のチームワークの大切さを学びました」。学生料理長の野村一貴さんも、「小さなミスを無くそうと声掛けして、コミュニケーションをとりました」と話してくれました。
帰り際、玄関前にいた学生にも声をかけました。「作るときって、何を考えているの?」と私。「もちろん、食べてくれる人のことです。食べてくれる人のために、心を込めて作ります。『この程度で大丈夫かな』とか、『適当に』なんて、絶対に思いません。それが許される世界ではないので、最後まで力を抜かずに作ります」と、学生。
すごいなぁ。一人一人の中に、料理を作る上で一番大切な心が育まれていて。ここから巣立つ子たちが、旭川の色々な店で活躍するようになる。そう考えると、旭川市民として、とっても楽しみになりました。
がんばれ! 未来の調理人たち!

取材協力 学校法人北海道浅井学園 旭川調理師専門学校

旭川市工業団地1条1丁目
TEL/ 0166-36-5111
http://www.asacho.ac.jp

旭川市工業団地1条1丁目

旭川の夜景がきらめくショットバーが、その日、熱いスタジアムになる!

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ホテルのショットバーと言うと、ちょっと気後れしてしまう人も多いはず。今回お邪魔したホテルパコ旭川のラヴァーズも、夜景がロマンチック。
さぞかしお高いのかなって思ったら、お値段はとってもリーズナブルでびっくり。ノンチャージで、しかも飲み放題プランなら90分 二千円。これなら、安心してロマンチック気分に浸れます。

そして、そんな素敵なバーが、熱い熱気のスポーツバーに大変身!
ラヴァーズが、100インチの大画面でパブリックビューイングを行うのは、日本時間の夜から開催されるサッカー日本代表や野球の日本シリーズ・クライマックスなどの試合。

通常90分 二千円の飲み放題が、この時だけは試合開始時間から試合終了時間までが飲み放題になるそう!取材時、「え? 延長戦になったら?」と思わず聞き返すと、「そこはもうサービスです。盛り上がって頂けるのが一番ですから」と太っ腹のホテルパコさんです。
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取材に伺ったのは、サッカー日本代表のワールドカップ出場決定がかかっていたオーストラリア戦。0対0のまま後半も35分が過ぎ、誰もが引き分けでワールドカップへの切符を手にすると安心し始めた頃、日本まさかの失点。「うそぉー」と、落胆する店内サポーター。それが、ロスタイムでPKが決まった瞬間、全員で立ち上がり、知らないお客さん同士もハイタッチ。最後はお客さん全員で円陣を組んで、「オー!オー!ニッポン」とおなじみの応援歌が始まりました。
うわぁー!このワクワクする一体感は何?!ナイスプレーが出ると全員で喜び、ゴールを決められそうになると一斉に声をあげる。気持ちは、画面の向こうに映るサポーターと同じ。まるでリアルにスタジアムにいるようです。

「旭川にも、こういうスポーツバーを待っていました!いつも家で見るのと、全然気分が違います」と、興奮気味に話すお客さん。この一体感、一度味わうと病みつきになります。
今後の開催予定は、ホテルパコ旭川のホームページ等で告知されます。チェックして、ぜひ予約して下さいね。

取材協力 「ホテルパコ旭川 ショットバー ラヴァーズ」

旭川市1条通7丁目
TEL/ 0166-23-8150

http://www.hotelpaco.com/asahikawa/

旭川市1条通7丁目